それぞれの恋

「どんなもんか気になるじゃない♪それに、参加費タダだよ?玲奈も行こうよっ!!」


有紀が満面の笑顔で玲奈ちゃんの手を握りながら、玲奈ちゃんの耳元に顔を近づけると何か言っていた。


「ちょ…はっ?わ、わかった。行くから…」


さすがの玲奈ちゃんも有紀に誘われると断れないみたいだった。


「有紀も玲奈も行くって♪直子も行くでしょ?」


明日香がニコッと笑いながら言ってきた。

今日は予定も無いし、みんなが行くなら私も行きたい。


「うんっ」


私は笑顔で答えた。


「よし!決まりだね?会場まで案内するからついてきて」


「はーい♪」


明日香は浮かれ気分で案内をしてくれる男の人の横にピタッとくっついて歩いていた。

その後ろを歩く私の隣には浮かない表情の玲奈ちゃん。

私の後ろには、有紀がもう一人の男の人と話しながら歩いていた。


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