恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


 これから先のこと。

 そう言われてみれば、昨日あんな話をされたものの、具体的な内容は聞けていない。

 テーブルには再びスタッフが訪れ、「お食事の準備を失礼します」とセッティングを始める。

 すぐに別のスタッフが交代で現れ、前菜のプレートが用意された。

 白い円形のプレートは、縁に花の模様がデザインされている。

 前菜はえびのテリーヌやサーモンのマリネ、芸術的に飾られた野菜やソースが美しく一枚の絵のようだ。

 細長いグラスには、スパークリングウォーターが注がれていく。


「考えてみれば、これが一緒にするはじめての食事だな」

「あ、そうですね」

「いただこう」


 彰人さんがグラスを手にし、それに倣ってグラスを手に取る。「いただきます」と、スパークリングウォーターで喉を潤した。

< 122 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop