恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


「ご実家はどこにある」

「実家は……和歌山なんです」

「和歌山、か……。わかった。今日中に手配はしておく」


 東京から和歌山までは、新幹線で三時間以上はかかる。車なら七時間以上はかかるからかなり遠い。

 私が帰省するときは基本 新幹線を使っているけれど、ここ数年は年末年始に一度帰省するだけになっている。

 明日お休みを取って、日帰りで和歌山まで行くとなるとスケジュールはなかなかきつきつだ。

 それにしてもとんとん拍子に話が進むので、私自身の意識がついていけていない気がする。


 明日、彰人さんと実家に行くんだ……。


「では、私も後ほど両親に事情を話しておきます」


 両親には、いったいなんと説明すればいいのだろう。そんなことをぼんやりと考えながら、止まってしまっていた食事を再開した。

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