恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


 やんわりと腕を外して、彰人さんは胸もとに口づける。

 そこまで大きいとは言えないお椀型の膨らみに唇を滑らせ、幾度となくキスを降らせていく。


「っ、あ……っ、んあっ」


 たまにわずかにちくりとした刺激があって、見下ろすと赤く痕が残されていた。

 手が胸もとから腹部を降りて、太腿を抱き上げられる。

 脚を開くことにやっぱり羞恥心があり、一瞬力が入ってしまった。


「里穂子、大丈夫」


 彰人さんの声が催眠術のようにすんなり効いて、脚の力を抜いて身を任せた。

「怖い?」

「……いえ、怖くは、ないです。でも……ちゃんと、できるのかなって」


 そう答えながらも、彰人さんの悪戯な指先に甘ったるい声が勝手に出てしまう。


「うん、大丈夫。里穂子の体は、ちゃんと俺を受け入れられるようになっているから」

「本当、ですか……?」

「ああ。だけど、もっとよくしてからひとつになろう」


 彰人さんは私の体の隅々まで丁寧に愛撫し、脱力してしまうほどとろとろにさせていく。

 意識がふわふわとするほどひたすら啼き、恍惚としてしまった私の上に彰人さんが覆いかぶ さった。

 こんな甘くとろけるような時間を味わうなんて、数カ月前の私は考えもしなかった。

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