恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
9、身も心も結ばれて
「えっ? 今から、ですか?」
《ああ。もうマンションの下だ。なにも知らせず急で悪いが、大丈夫か?》
パーティーへの出席から、ちょうど一週間。時刻は間もなく十一時半になる。
突然の彰人さんからの着信に応じると、『今から連れて行きたいところがある』と、急な申し出。
今から、夕飯メニューの買い出し含めスーパーマーケットに出かけようと思っていたところだった。
「大丈夫ですけど、どうしたんですか?」
《どうってことはない。午後からオフになって、明日も午前中まで時間が取れたから、今日しかないと思ったんだ。思い立ったが吉日って、言うだろ?》
そんな話をしているうちに、玄関のドアが開く音がする。
本当に帰ってきたんだと思いながら玄関に迎えに出た。
「おかえりなさい」
「ただいま」
彰人さんは出てきた私をすぐに両手で抱きしめる。帰宅するといつもお決まりのようにそうしてくれるのだ。