恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「まだ 怖い?」
「……いえ、怖くは、ないです。でも……ちゃんと、できるのかなって」
そう答えながらも、彰人さんの悪戯な指先に甘ったるい声が勝手に出てしまう。
「うん、大丈夫。里穂子の体は、ちゃんと俺を受け入れられる準備は万端になっているから」
「本当、ですか……?」
「ああ。だけど、もっとよくしてからひとつになろう」
彰人さんは私の体の隅々までを丁寧に愛撫し、脱力してしまうほどとろとろにさせていく。
意識がふわふわとするほどひたすら啼き、恍惚としてしまった私の上に彰人さんが覆いかぶ さる。
「里穂子……好きだ」
その言葉が嘘偽りのない、彰人さんの気持ち。それがわかっただけでこんなに幸福な気持ちに包まれるなんて、知りもしなかった。
「彰人、さん……っ、あ──」
この間のパーティーの夜は 、私のトラウマや不安な気持ちを汲み取り、尊重して、最後までしないでくれた。
不思議なことに、今日はあのときあった不安は感じない。
むしろ、彼を受け入れたい、彰人さんとひとつになりたいという気持ちのほうがはるかに大きい。それは間違いなく、心のつながりがあるからだろう。