恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
わけがわからなかったが、有無を言わさぬ態度に断れず、言われた通りに出かける支度をする。
お義母様と共にマンションの下まで降りていくと、お義母様の車だろうか、マンションの車寄せに白い高級外車が停車していた。
専属の運転手がドアを開け、お義母様と共に後部座席に乗車する。
車はすでに行き先を指定されているのか、なにも確認することなく発進した。
いったいどこに向かっているのだろうか。
常識的に考えて、身の危険があるようなところに連れていかれているなんてことは、いくらなんでもないと思っている。だけど、もしかしたら手荒いことをされるかもしれないと多少の警戒もしなければ。
でも、「どこに向かっているのですか?」なんて、やっぱり恐ろしい気持ちがあって口になんてできない。
車は首都高速に乗り、やがて中央自動車道へと入っていく。
都下にまでやってきた車は高速道路をおり、さらに一般道を進んでいく。
縁のない街並みをぼんやりと眺めているうち、車はマンションのエントランス前の道路で停車した。
運転手にドアを開けてもらい、お義母様に続いて車を降りる。