クールな王子様とストーカー
祐馬side




「あのさ、祐馬。」




珍しく大翔が悲しい顔をして俺をみている。



なんだ。 



「フラれたのか?」「縁起でもないこと言うなよ」


じゃあ、なんなんだよ……


「あのさ、俺祐馬に言いたい事があってさ」



「自分の気持ち大切にしろよ。」「は」


「そんなんだったから、きっと愛音も…」



急に黙り込む大翔。



「愛音も、なんだよ?」「と、とにかく!」




「素直になれよ。じゃあなっ!」




そう言って、教室から出て行った。



なんなんだったんだ。




「ーーー祐馬くん。」




後ろを振り向いた時、君が下を向いて立っていたんだ。



「話したい事があるんだ。」



俺の心臓は、心拍数が増して、

ドクドクと鳴った。




「愛音ー。」



初めて彼女を前にして名前を呼んだ。



祐馬side end**
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