目に視えない私と目が見えない彼
私、天国に行けるかな・・・・・。
特に悪いことをした事ないから大丈夫かな、

さっきまでは冷静でいられたのに、ドキドキと心臓の鼓動が早くなる。

怖くて足が震え出した。震える足をなんとか1歩、1歩前に進める。

判別を言い渡される順番が回ってきた。
スーツの男性の前に立つと、心拍数が跳ね上がった。言い渡される言葉を待つ緊張感が全身を駆け巡る。


天国か、地獄か———。
お願い、天国に行きたい。


・・・・・・怖くて、ぎゅっと目を瞑る。


「・・・・・エリート組」


一瞬言葉に詰まりながらも、スーツの男性は告げた。


ん?
エリート組?天国か地獄じゃなくて?


予想していなかった言葉に、瞑っていた目をぱちっと開けた。
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