目に視えない私と目が見えない彼
誰もいない廊下までたどり着くと、とりあえず、危険な状況からは抜け出せたのでホッとため息が自然と漏れた。
「あ、来衣先輩、いきなりすみません」
「ずっとシカトされてたから、嫌われたのかと思った」
「き、嫌ってなんてないですよ」
「よかった、それ聞けたからもう言うことないや、嬉しい」
感情をストレートに伝えてくれる来衣先輩の言葉に、心は素直に喜んでしまう。
ダメなのに、だめなのはわかっているのに
嬉しくなってしまうんだ。
「来衣先輩と大河先輩って仲悪いんですか?」
「・・・・・・いや、仲良い方だと思ってたんだけどな」
気になってたことを聞くと、来衣先輩は少し目を伏せながら話を続けた。
「目が見えなくて、絵が描けなくなった俺のことは、もう見たくないんだってよ」
「そんな酷いこと言ったんですか?」
「・・・・・・ああ」
酷いっ、そんな酷いこと言うなんて、
怒りが沸々と込み上げてきた。
「・・・・・本当はわかってるんだ。
大河は俺以上に、俺が描けなくなったことが悔しいんだよ」
「あ、来衣先輩、いきなりすみません」
「ずっとシカトされてたから、嫌われたのかと思った」
「き、嫌ってなんてないですよ」
「よかった、それ聞けたからもう言うことないや、嬉しい」
感情をストレートに伝えてくれる来衣先輩の言葉に、心は素直に喜んでしまう。
ダメなのに、だめなのはわかっているのに
嬉しくなってしまうんだ。
「来衣先輩と大河先輩って仲悪いんですか?」
「・・・・・・いや、仲良い方だと思ってたんだけどな」
気になってたことを聞くと、来衣先輩は少し目を伏せながら話を続けた。
「目が見えなくて、絵が描けなくなった俺のことは、もう見たくないんだってよ」
「そんな酷いこと言ったんですか?」
「・・・・・・ああ」
酷いっ、そんな酷いこと言うなんて、
怒りが沸々と込み上げてきた。
「・・・・・本当はわかってるんだ。
大河は俺以上に、俺が描けなくなったことが悔しいんだよ」