目に視えない私と目が見えない彼
「おっ!君エリート組?」
告げられた言葉の意味が分からなくて、戸惑っている私の目の前に、スーツ姿の男性がひょこっと現れた。
目がくりっとしていて男性だけど、可愛さを感じた。同い年くらいに見える。
「エリート組ってなんですか?」
「エリート組は、死ぬ前に善人だった人。
良い行い(徳)をたくさん積んだ人しかなれないんだよ。君、名前は?」
「・・・早川未蘭です」
「・・・・早川未蘭っと」
私の名前を復唱しながら、資料らしきものを手に取り、じっと読んでいる。
「君は、死ぬ間際少女を助けてるね、
うわぁ、君、死ぬ予定じゃなかったのに、人を助けて代わりに死んじゃったのか」
死ぬ間際?
あぁ、やっぱりあの車に轢かれて死んだのか。
「まだ学生でしょ?
命懸けで人助けなんてすごいね」
「いや、体が動いてしまって・・・・・・」
「人助けたけど自分が死んじゃうなんて、馬鹿だねー」
ケタケタと笑った彼は、失礼なことを言っているけど、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
なんでだろう、
喋り方が優しいからかな。
「その行為が評価されてエリート組になったみたいだ」
「・・・・・・あの!その女の子って、生きてますか?」
「君が庇ったおかげで、生きてるよ!」
良かった。
あの時の女の子だけでも生きててよかった。
自然と小さな溜息が漏れた。
告げられた言葉の意味が分からなくて、戸惑っている私の目の前に、スーツ姿の男性がひょこっと現れた。
目がくりっとしていて男性だけど、可愛さを感じた。同い年くらいに見える。
「エリート組ってなんですか?」
「エリート組は、死ぬ前に善人だった人。
良い行い(徳)をたくさん積んだ人しかなれないんだよ。君、名前は?」
「・・・早川未蘭です」
「・・・・早川未蘭っと」
私の名前を復唱しながら、資料らしきものを手に取り、じっと読んでいる。
「君は、死ぬ間際少女を助けてるね、
うわぁ、君、死ぬ予定じゃなかったのに、人を助けて代わりに死んじゃったのか」
死ぬ間際?
あぁ、やっぱりあの車に轢かれて死んだのか。
「まだ学生でしょ?
命懸けで人助けなんてすごいね」
「いや、体が動いてしまって・・・・・・」
「人助けたけど自分が死んじゃうなんて、馬鹿だねー」
ケタケタと笑った彼は、失礼なことを言っているけど、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
なんでだろう、
喋り方が優しいからかな。
「その行為が評価されてエリート組になったみたいだ」
「・・・・・・あの!その女の子って、生きてますか?」
「君が庇ったおかげで、生きてるよ!」
良かった。
あの時の女の子だけでも生きててよかった。
自然と小さな溜息が漏れた。