目に視えない私と目が見えない彼


「あ、あの聞きたいことあるんです」

「なあに?」

「あの…この辺が、時々、ずきっと痛くなったり、ぎゅっと締め付けられるように痛むんです。幽霊なのに、変だなって」


来衣先輩と話していると、心の奥があたたかくなったり、胸のあたりが、ちくりと痛くて、それがなぜなのかわからなかったんだ。

「もしかして・・・・・・これが・・・・・・」

楓さんと柊はにっこりと微笑んでいる。

「・・・・これが、この痛みが、ルール違反した罰ですか?」


「え」
「え」
「え」

3人の声が重なった。
ポカーンと口を開けて私を見つめている。

え?・・・私変なこと言った?
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