目に視えない私と目が見えない彼
「未蘭ちゃんは、まだ高校生よね?私の権限を使って、担当場所を通ってた学校にしてあげる」

「えっ、担当って?」

「柊から聞いてなかったの?」

ちらりと、柊に視線を向けると手を合わせて「ごめん」と口を動かして謝るような仕草をしている。

「私から説明するわ。守護霊代行の仕事は担当制で1人のひとを守ってもらうことになってるの」

「・・・・・・担当制?」

「毎日、担当は変わって任務期間は7日間。
7人のひとを担当することになるわ」

「7日間で終わるんですか?」

「そうよ。・・・・・・って、柊!!
ほとんど説明してないじゃないの」


「実践始まってから説明しようと思ってたんだよ〜」


少し遠くの位置から、語尾を伸ばしながら話す、柊の甘ったるい声が聞こえてくる。


「はぁ、まったく・・・・・・」

「ちゃんと説明しますよ〜」


楓さんはため息を吐きながらも、本当に怒ってはいないように見えた。
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