目に視えない私と目が見えない彼
「お待たせいたしました」
食欲のそそる匂いと共に運ばれてきた。私の前にはオムライスがおかれる。ほかほかと温かさも伝わってきた。
「未蘭さん、私、後で少し食べるから、ね」
「あ、ありがとう」
目の前のオムライスを食べられない私を気遣ってくれて耳元で囁いた。
「俺にも少しちょうだい!」
そう言って目の前の来衣先輩は口を開けて待っている。
かわいい。…じゃなくて、これは私に食べさせろってこと?!
私オムライスをスプーンですくえるのかな。誰も見ていないことを確認して、おそるおそるスプーンを手に持ちオムライスをすくった。
で、できた。一口サイズのオムライスが私の手にもつスプーンの上に乗っている。
出来たけど、これを来衣先輩にあげるの?!
こんなこと人生でやったことないよ。恥ずかしい。顔に熱が集中する。
躊躇していると、来衣先輩は鳥の雛のように口を開けたままだった。
恥ずかしい気持ちを乗り越えて、オムライスを来衣先輩の口まで届けた。
「……うまっ!」
満面の笑みを浮かべるので、私まで笑顔になってしまう。
「お兄ちゃんが甘えてるとことなんて、見たくないんですけど」
「あ?杏子いたの?すっかり忘れてた」
「ずっと、いたでしょ!!もう!!」
食欲のそそる匂いと共に運ばれてきた。私の前にはオムライスがおかれる。ほかほかと温かさも伝わってきた。
「未蘭さん、私、後で少し食べるから、ね」
「あ、ありがとう」
目の前のオムライスを食べられない私を気遣ってくれて耳元で囁いた。
「俺にも少しちょうだい!」
そう言って目の前の来衣先輩は口を開けて待っている。
かわいい。…じゃなくて、これは私に食べさせろってこと?!
私オムライスをスプーンですくえるのかな。誰も見ていないことを確認して、おそるおそるスプーンを手に持ちオムライスをすくった。
で、できた。一口サイズのオムライスが私の手にもつスプーンの上に乗っている。
出来たけど、これを来衣先輩にあげるの?!
こんなこと人生でやったことないよ。恥ずかしい。顔に熱が集中する。
躊躇していると、来衣先輩は鳥の雛のように口を開けたままだった。
恥ずかしい気持ちを乗り越えて、オムライスを来衣先輩の口まで届けた。
「……うまっ!」
満面の笑みを浮かべるので、私まで笑顔になってしまう。
「お兄ちゃんが甘えてるとことなんて、見たくないんですけど」
「あ?杏子いたの?すっかり忘れてた」
「ずっと、いたでしょ!!もう!!」