目に視えない私と目が見えない彼
映画を見終えたころにはお昼時間を過ぎていた。来衣先輩のリクエストで二人でオムライスを作ることになった。
「未蘭の手料理が食べたいなあ」
「・・・・・・私、幽霊ですよ?」
「未蘭から触るものは、触れるんだろ?あー、未蘭のオムライス食べたら、生きる希望になるのになあ」
悪戯な笑顔を見せる。ずるい。そう言われたら断れないのを知っていて、確信犯だ。
半場やけくそで来衣先輩の補助をする形でオムライスを作ることになった。生前に料理なんてほとんどしたことがない。そんな私の横で来衣先輩は手際が良かった。
「来衣先輩、料理できるじゃないですか!」
「病気になる前は得意だったよ。病気になってからは危ないからほとんどやらなくなった」
そう言いながらも手際はよくて、本当に見えてないのかな、と思うほどだった。
「未蘭の手料理が食べたいなあ」
「・・・・・・私、幽霊ですよ?」
「未蘭から触るものは、触れるんだろ?あー、未蘭のオムライス食べたら、生きる希望になるのになあ」
悪戯な笑顔を見せる。ずるい。そう言われたら断れないのを知っていて、確信犯だ。
半場やけくそで来衣先輩の補助をする形でオムライスを作ることになった。生前に料理なんてほとんどしたことがない。そんな私の横で来衣先輩は手際が良かった。
「来衣先輩、料理できるじゃないですか!」
「病気になる前は得意だったよ。病気になってからは危ないからほとんどやらなくなった」
そう言いながらも手際はよくて、本当に見えてないのかな、と思うほどだった。