目に視えない私と目が見えない彼
第二章
1人目
꙳
これから、森本 若菜さんを守護対象者として、見守っていかなければならない。
これが私の初任務となる。
エリート組の事務所から現世に戻ってきた。
現世に戻ってくると、見るもの感じるもの全て感慨深い。自分でもわからない感情が込み上げてきた。悲しいのか、嬉しいのか、苦しいのか、わからなかった。
空を見上げると、雲ひとつない青空が広がっていた。空っていいなあ、と心から思えた。
生前は毎日のように空を見ていたのに、何の感情も抱かなかった。今はただ空を見上げて歩く。それだけで胸の奥があたたかくなるのを感じた。
森本若菜さんは、私が生前に通っていた桜ヶ丘高校の1年生。
私とは学年が違うので、面識はない子だった。
サラサラの黒髪のロングヘアが似合う、可愛らしい女の子だった。
若菜さんは学校に向かうために、通学路を一人で歩いている。耳にはイヤホンをして、外にまで漏れ出す音楽が大音量で聴いていることを教えてくれた。
これから、森本 若菜さんを守護対象者として、見守っていかなければならない。
これが私の初任務となる。
エリート組の事務所から現世に戻ってきた。
現世に戻ってくると、見るもの感じるもの全て感慨深い。自分でもわからない感情が込み上げてきた。悲しいのか、嬉しいのか、苦しいのか、わからなかった。
空を見上げると、雲ひとつない青空が広がっていた。空っていいなあ、と心から思えた。
生前は毎日のように空を見ていたのに、何の感情も抱かなかった。今はただ空を見上げて歩く。それだけで胸の奥があたたかくなるのを感じた。
森本若菜さんは、私が生前に通っていた桜ヶ丘高校の1年生。
私とは学年が違うので、面識はない子だった。
サラサラの黒髪のロングヘアが似合う、可愛らしい女の子だった。
若菜さんは学校に向かうために、通学路を一人で歩いている。耳にはイヤホンをして、外にまで漏れ出す音楽が大音量で聴いていることを教えてくれた。