目に視えない私と目が見えない彼
次に目を開けた時、目の前には  
真っ白な世界が広がっていた。



———ここは、どこ?




気がつくと、見渡す限り真っ白でだいぶ先まで白いもやが掛かっている。
目の前に乗用車があって轢かれそうになって・・・・・、その後の記憶がない。


どこも痛くないけど・・・・・・、

やっぱり、さっきの事故で私死んじゃったのかな?


今の状況が全く分からなかったけど、その場にいるのもなんだか怖くて、足を前に進めた。

ゆっくりと進んでいくとある行列が見えてきた。


「皆さーん。こちらに並んでください」


【死んだ人こちらから】というプラカードを
手に持つ男性が声を上げていた。
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