契約結婚のはずが、御曹司は一途な愛を抑えきれない
ミクのアパートの部屋と同じくらいの大きさだ。

「ミク、この部屋を使え」

案内された部屋にはシングルベッドが置いてあり、寝る時は別なんだと安心した反面、

ちょっと寂しさも感じた。

やだ、私ったら何を考えてるんだろう。

「食事はいつも外で済ますから、食事は作らなくていい、それから洗濯は全てクリーニングだから、コンシェルジュに頼んでる、掃除はハウスクリーニングが仕事行ってる間に済ましてくれる、以上だ、質問あるか」

「別にありません」

「答えはイエスしか受け付けないからな、それから、田舎の両親の仕送りは
俺の口座から毎月送金するから、手続きしておく、情報くれ」

「いえ、それじゃ、あまりにも社長に頼りすぎです」

省吾はニッコリ微笑んでミクに近づいた。

「これから、俺の妻として大変なことがあるから、これぐらいは当然だ、気にするな」

「私、まだ社長と結婚するって言ってません」

「イエスしか受け付けないって言っただろう、ミクにとってこれ以上の好条件はないぞ」

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