契約結婚のはずが、御曹司は一途な愛を抑えきれない
「なんだ、ラブラブじゃない、心配して電話してきて、迎えまで来てくれるなんて」

「うん」

ミクはどうしても恋人の存在が気になった。

次の日の朝、エマのマンションを出た。

「じゃあ、ミク、また連絡して」

「うん」

ミクはエマと別れた。

どうしよう、休みなら、彼女と過ごすんじゃないのかな。

ミクは省吾の返事を聞く勇気がなかった。

省吾にLINEを送らずに、マンションに向かった。

きっと、出かけてるよ。

その時、省吾からLINEが入った。

「まだ、そっち出られないの」

「もう出ました、もうすぐ、駅に着きます」

「えっ、そうなんだ、どうして友達のマンション出る時LINEくれなかったの」

「省吾さん、お休み取ったって言ってたから、出かけるのかと思って」

「ミクを迎えに行くよって言ったよね、聞いてなかった」

「ごめんなさい」

「いや、ミクが謝る必要ないよ、強く言いすぎたな、俺の方こそごめん」

「大丈夫です」

「駅にいて、これから車で行くから」

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