契約結婚のはずが、御曹司は一途な愛を抑えきれない
ミクは涙を流しながら、パンケーキを頬張った。

そんな姿が、省吾には可愛く思えて仕方なかった。

「省吾さんのも頂きます」

ミクは省吾のパンケーキも平らげたのだった。

帰りの車の中で、ミクはお腹がいっぱいで、居眠りをしてしまった。

「ねえ、ミク」

省吾が声をかけると、居眠りに気づいて、黙ってしまった。

なんて可愛いんだ、参ったな。

マンションに到着すると、ミクを抱き抱えて、ベッドに運んだ。

省吾はキッチンでお茶漬けをかき込んだ。
俺はこっちの方がいいな。

しばらくすると、ミクは目を覚ました。

ベッドに横になっている自分の姿に、呆れてしまった。

どうしよう、省吾さんのパンケーキまで平らげて、眠くなって居眠りしちゃって、

省吾さんにベッドに運んで貰うなんて、あ?なんて失態を犯しちゃったんだろう。

ミクは急いで、リビングに飛び出した。

省吾はリビングで、スマホを見ていた。

「ミク、目が覚めたか」

「省吾さん、ごめんなさい、私、居眠りなんかしちゃって……」

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