幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
音楽関係者のパーティーが催される週末。
朱里は以前と同じ、雅の行きつけのサロンで支度を整え、菊川の運転で瑛とパーティー会場に向かった。
広い会場は既に多くの人で賑わっており、その顔ぶれはそうそうたるものだった。
「あ!あの人、世界的な指揮者の沢尻さんだ!隣にいるのは、渡部さんかな?凄いなー。ええ?あそこにいるの、聖フィルのコンマスの高田さんだ!間近で見てもかっこいいー」
朱里は興奮して喋り続けるが、瑛はさっぱり分からない。
それにどう見ても皆、40代や50代くらいの男性ばかりで、21歳の自分達、特に女性の朱里は妙に目立つ。
チラチラと朱里に目を向ける男性も、一人や二人ではなかった。
朱里を人目のつかない所に連れて行こうかと思った時、やあ!こんばんは、と聞き覚えのある声がした。
「東条さん!こんばんは。本日はお招きいただき、ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそお越しいただき嬉しいです。早速ですが、お二人に紹介したい人がいまして…」
そう言うと東条は、近くにいた60代くらいの男性に声をかける。
「こちらはジャパン・クラシカルミュージック・ソサエティの加賀美会長です。加賀美さん、このお二人は、桐生ホールディングスの桐生 瑛さんと、栗田 朱里さんです」
「初めまして」
瑛と朱里は名刺を差し出す。
「おおー、東条くんから聞いたよ。桐生ホールディングスさんが、今後楽団に演奏会の依頼をしてくださるそうだね。地方の小さな楽団にも声をかけてもらえるとか?」
「はい。CSR活動として、音楽関係の皆様のお力をお借りしながら、色々な地域の人達に良い音楽をお届け出来ればと考えております」
「ほー、なんと有り難いお話だろう。我々は常に、日本のクラシック音楽の普及を目指しているのでね。また改めて、桐生社長にもご挨拶させていただきたい」
「かしこまりました。そのように申し伝えます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」
朱里は以前と同じ、雅の行きつけのサロンで支度を整え、菊川の運転で瑛とパーティー会場に向かった。
広い会場は既に多くの人で賑わっており、その顔ぶれはそうそうたるものだった。
「あ!あの人、世界的な指揮者の沢尻さんだ!隣にいるのは、渡部さんかな?凄いなー。ええ?あそこにいるの、聖フィルのコンマスの高田さんだ!間近で見てもかっこいいー」
朱里は興奮して喋り続けるが、瑛はさっぱり分からない。
それにどう見ても皆、40代や50代くらいの男性ばかりで、21歳の自分達、特に女性の朱里は妙に目立つ。
チラチラと朱里に目を向ける男性も、一人や二人ではなかった。
朱里を人目のつかない所に連れて行こうかと思った時、やあ!こんばんは、と聞き覚えのある声がした。
「東条さん!こんばんは。本日はお招きいただき、ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそお越しいただき嬉しいです。早速ですが、お二人に紹介したい人がいまして…」
そう言うと東条は、近くにいた60代くらいの男性に声をかける。
「こちらはジャパン・クラシカルミュージック・ソサエティの加賀美会長です。加賀美さん、このお二人は、桐生ホールディングスの桐生 瑛さんと、栗田 朱里さんです」
「初めまして」
瑛と朱里は名刺を差し出す。
「おおー、東条くんから聞いたよ。桐生ホールディングスさんが、今後楽団に演奏会の依頼をしてくださるそうだね。地方の小さな楽団にも声をかけてもらえるとか?」
「はい。CSR活動として、音楽関係の皆様のお力をお借りしながら、色々な地域の人達に良い音楽をお届け出来ればと考えております」
「ほー、なんと有り難いお話だろう。我々は常に、日本のクラシック音楽の普及を目指しているのでね。また改めて、桐生社長にもご挨拶させていただきたい」
「かしこまりました。そのように申し伝えます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」