幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
 「朱里お嬢様。優坊っちゃんのお食事はこちらに用意いたしました」
 「ありがとう、千代さん。わあ、お子様ランチね!あ、夕食だからお子様ディナーか。うふふ」

 明るく笑って、朱里は優の前に新幹線のプレートに盛り付けられた食事を置く。

 優は身を乗り出して早速手を伸ばす。

 「美味しそうだねー。ハンバーグにオムライス、バナナもあるね!あ、優くん。エプロン付けさせて」

 優の隣で世話をしながら、朱里も美味しい夕食を頂く。

 満腹になり目をトロンとさせた優に慌てて歯磨きをすると、そのまま優はコテンと眠ってしまった。

 布団でスヤスヤ眠る優にふふっと笑いかけてから、朱里は思い立って写真を撮る。

 メッセージを添えて雅に送った。

 『瑛おじさんとお風呂に入り、千代さんお手製のお子様ディナーを食べて歯磨きをしたら、コテンと眠ってしまいました。とっても良い子にしていますよ。お姉さん、ご主人のご回復を心よりお祈りしています』

 するとすぐに返信がくる。

 『ありがとう!朱里ちゃん。優のこと、良くしてくれて助かります。主人も思ったより元気そうよ。明日は昼過ぎにはそちらに優を迎えに行きます。朱里ちゃん、本当にありがとうね』

 優の隣に添い寝しながらメッセージを読んだ朱里は、ホッとしてそのままスーッと眠りに落ちていった。
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