幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
 パーティーは2週間後。
 6月の2度目の土曜日だった。

 約束した午後3時に菊川が車で迎えに来てくれて、朱里は雅の行きつけのサロンに連れて行ってもらう。

 「ここは雅お嬢様がパーティーに出席される際に利用しているサロンです。ドレスのレンタルからヘアメイクやネイルまで、トータルでプロデュースしてもらえます」

 菊川の説明を聞きながら、朱里は店内に足を踏み入れる。

 笑顔を浮かべた綺麗なスタッフの女性に挨拶され、まずはドレスを選ぶ。

 菊川は、一旦屋敷に戻りあとで瑛を連れて来ると言って出て行った。

 今日のパーティーは、20代30代の経営者が集まる場だそうで、瑛の両親は出席しない。

 どうぞ楽しんで来てね!と、瑛の両親は朱里を笑顔で送り出してくれた。

 「まあ、あの桐生 瑛様とパーティーに行かれるのですね?でしたら、私達スタッフ一同、腕によりをかけて大変身させますわ」

 そう言ってテキパキとスタッフの女性達は準備を始める。

 「お嬢様。ドレスはこちらでいかがでしょう?」
 「アクセサリーは、どれがよろしいですか?」
 「髪型のご希望は?」
 「ネイルのイメージはありますか?」
 
 朱里は全部まとめて、お任せします!と一言で押し切った。
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