幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
朱里の隣家の桐生家は、日本のトップクラスの大企業、桐生ホールディングスの創業者一族だった。
普通の民家の何十倍もの土地に屋敷を構え、その横にポツンと小さく朱里の家が隣接している。
なぜ朱里の家がそんな不自然なお隣さんなのかと言うと、もともとは桐生家に仕えていた使用人の住まいだったのを、朱里の父が買い取ったからだった。
今はもう、桐生家に仕えているのは通いの使用人だけで、菊川もその一人だった。
瑛の秘書や運転手として常に瑛と一緒に行動している菊川は、夕べも遅くに瑛を屋敷に送り届け、自宅に帰ろうとした時にちょうど泥棒が侵入したらしい。
結婚して屋敷を出ている雅は、菊川から報告を受け、朱里の様子を気にして今日屋敷に呼んでくれていた。
「朱里ちゃん、ちょっと優をお願いしていい?離乳食持ってくるわね」
「はーい」
朱里は慣れた様子で優を抱き上げる。
高い高いをすると、優はキャキャッと笑い声を上げた。
「優くん、今何か月でしたっけ?」
そう聞くと、朱里が膝の上で抱いている優に離乳食を食べさせながら雅が答える。
「今11ヶ月。来月で1歳よ」
「うわー、初めてのお誕生日?楽しみですね!」
「ふふ、そうね。うちの両親も祝いたいって言ってたから、ここでもお誕生日会やろうかと思って。朱里ちゃんも、もし都合が合えば来てくれない?」
「ええ、もちろん!」
朱里が笑顔で頷いた時、ガチャリとリビングのドアが開いて瑛と菊川が入ってきた。
普通の民家の何十倍もの土地に屋敷を構え、その横にポツンと小さく朱里の家が隣接している。
なぜ朱里の家がそんな不自然なお隣さんなのかと言うと、もともとは桐生家に仕えていた使用人の住まいだったのを、朱里の父が買い取ったからだった。
今はもう、桐生家に仕えているのは通いの使用人だけで、菊川もその一人だった。
瑛の秘書や運転手として常に瑛と一緒に行動している菊川は、夕べも遅くに瑛を屋敷に送り届け、自宅に帰ろうとした時にちょうど泥棒が侵入したらしい。
結婚して屋敷を出ている雅は、菊川から報告を受け、朱里の様子を気にして今日屋敷に呼んでくれていた。
「朱里ちゃん、ちょっと優をお願いしていい?離乳食持ってくるわね」
「はーい」
朱里は慣れた様子で優を抱き上げる。
高い高いをすると、優はキャキャッと笑い声を上げた。
「優くん、今何か月でしたっけ?」
そう聞くと、朱里が膝の上で抱いている優に離乳食を食べさせながら雅が答える。
「今11ヶ月。来月で1歳よ」
「うわー、初めてのお誕生日?楽しみですね!」
「ふふ、そうね。うちの両親も祝いたいって言ってたから、ここでもお誕生日会やろうかと思って。朱里ちゃんも、もし都合が合えば来てくれない?」
「ええ、もちろん!」
朱里が笑顔で頷いた時、ガチャリとリビングのドアが開いて瑛と菊川が入ってきた。