幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
第七章 お見合い
「親父、あの話進めてくれ」
突然の瑛の言葉に、皆は一斉に手を止める。
「…あの話って?」
「都築製薬の会長の孫の件」
「瑛、お前分かってるのか?それって…」
「ああ、分かってる」
静けさが広がり、朱里も思わずうつむいた。
今夜は雅が優を連れて実家に顔を出しており、夕食に朱里も招かれていた。
先日の演奏会の感想や、次回の演奏曲について皆でひとしきり盛り上がったあと、ふいに瑛が口を開いたのだった。
(それってつまり…お見合いするってことだよね)
朱里は手を止めたまま、そっと隣の瑛の横顔を見る。
瑛は淡々と食事の手を進めていた。
「瑛、なんでまた急にそんなこと言い出すのよ?」
雅の問いに、瑛は怪訝な面持ちで答える。
「急じゃないだろ?前々から言われてたし。俺なりによく考えて決めたんだ」
雅は口ごもり、また静けさが広がった。
すると瑛が小さくため息をつく。
「なんだよ。親父が勧めてきた話だろ?俺に受けて欲しかったんじゃないのか?」
「それはそうだが…。お前、本当に納得してるのか?嫌なら断っても…」
「だから!受けるって言ってるだろう?」
「わ、分かった」
瑛が珍しく語気を強め、皆は驚いて何も言えなくなった。
突然の瑛の言葉に、皆は一斉に手を止める。
「…あの話って?」
「都築製薬の会長の孫の件」
「瑛、お前分かってるのか?それって…」
「ああ、分かってる」
静けさが広がり、朱里も思わずうつむいた。
今夜は雅が優を連れて実家に顔を出しており、夕食に朱里も招かれていた。
先日の演奏会の感想や、次回の演奏曲について皆でひとしきり盛り上がったあと、ふいに瑛が口を開いたのだった。
(それってつまり…お見合いするってことだよね)
朱里は手を止めたまま、そっと隣の瑛の横顔を見る。
瑛は淡々と食事の手を進めていた。
「瑛、なんでまた急にそんなこと言い出すのよ?」
雅の問いに、瑛は怪訝な面持ちで答える。
「急じゃないだろ?前々から言われてたし。俺なりによく考えて決めたんだ」
雅は口ごもり、また静けさが広がった。
すると瑛が小さくため息をつく。
「なんだよ。親父が勧めてきた話だろ?俺に受けて欲しかったんじゃないのか?」
「それはそうだが…。お前、本当に納得してるのか?嫌なら断っても…」
「だから!受けるって言ってるだろう?」
「わ、分かった」
瑛が珍しく語気を強め、皆は驚いて何も言えなくなった。