幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
 「次回も今までと同じく、幅広い年代の方向けのコンサートだ。どんな曲がいいかな?」

 やがてやって来た光一と美園も交えて、四人で選曲する。

 「お子様向けには、いつものレパートリーから歌える曲をいくつか。ご年配の方には鉄道唱歌のメドレーを、車掌さんのナレーションつきでやるのはどう?」

 光一が言い、皆は感心する。

 「へえー、そんなの出来るんですか?」

 美園の言葉に光一は頷いた。

 「ダテに鉄道オタクじゃないからな、俺。新幹線の到着メロディとナレーション入れて、ご当地の唱歌をメドレーでアレンジしておくよ」

 すごーい!と朱里は目を輝かせる。

 「それはとっても喜ばれると思います」
 「よい!じゃあ光一にそれは任せる。あとさ、俺がアレンジした一曲、やってもいいか?」
 「おお、もちろん。奏のアレンジなら絶対いいやつだからな」

 朱里と美園も、うんうんと頷く。
 奏は皆を見回した。

 「じゃあ、プログラムは概ね決まりだな。光一、アレンジ出来次第PDFで送ってくれ。俺も次の練習までに仕上げておく」
 「はいよー」

 そして既に楽譜の揃っている曲を四人で通して、その日の練習は終了となった。
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