Good day !
第八章 ウイングロー
「あ、お二人ともお疲れ様でした」
オフィスに行くと、顔馴染みの社員に声をかけられた。
が、オフィス内はデスクの上も物が倒れたりと、確かに地震があったことがうかがえる。
残っていた数少ない社員が、電話の応対や情報収集などに追われていた。
「お二人とも、帰り道気をつけてくださいね。電車も所々止まってますし、地震の影響で停電しているエリアもありますから」
えっ、と二人は驚く。
「藤崎、着替えたら廊下の先で待ってろ。車で送っていく」
「いえ、そんな。タクシーで帰れますから。明日のショーアップも遅い時間ですし、のんびり帰ります」
あっさり断る恵真に、大和は切り札を出す。
「車の中でダメ出しする」
うっ、と恵真は一瞬ひるみ、じーっと大和を見つめ返してくる。
「お、疑ってるな?自惚れるなよ。ほんとにあるからな、ダメ出し」
もちろんダメ出しなどない。
だが恵真は、ハッと表情を変えて慌てて頭を下げた。
「はい!失礼しました。ではよろしくお願いします」
オフィスに行くと、顔馴染みの社員に声をかけられた。
が、オフィス内はデスクの上も物が倒れたりと、確かに地震があったことがうかがえる。
残っていた数少ない社員が、電話の応対や情報収集などに追われていた。
「お二人とも、帰り道気をつけてくださいね。電車も所々止まってますし、地震の影響で停電しているエリアもありますから」
えっ、と二人は驚く。
「藤崎、着替えたら廊下の先で待ってろ。車で送っていく」
「いえ、そんな。タクシーで帰れますから。明日のショーアップも遅い時間ですし、のんびり帰ります」
あっさり断る恵真に、大和は切り札を出す。
「車の中でダメ出しする」
うっ、と恵真は一瞬ひるみ、じーっと大和を見つめ返してくる。
「お、疑ってるな?自惚れるなよ。ほんとにあるからな、ダメ出し」
もちろんダメ出しなどない。
だが恵真は、ハッと表情を変えて慌てて頭を下げた。
「はい!失礼しました。ではよろしくお願いします」