Good day !
第九章 どうか幸せに…
オフィスへと向かう廊下の先に恵真の姿を見つけて、伊沢は少し戸惑った。
声をかけようか迷っていると、ちょうどオフィスから出て来た大和が恵真に気づき、近づいて何か話し出す。
恵真は立ち止まって大和を見上げ、一言何か返したあと、にっこり笑ってみせた。
それを見た伊沢は、思わずくるりと向きを変え、もと来た道を戻る。
心がざわつき、たまらず更衣室に駆け込んだ。
壁に手をついて大きく息を吐く。
(7年間、ずっと恵真をそばで見てきた。あいつの表情一つで、何を考えているのか手に取るように分かる。さっきのあいつの笑顔…見たこともないような幸せそうな顔…)
間違いない。
恵真は佐倉キャプテンが好きなんだ。
重くのしかかる現実に、伊沢は打ちひしがれて動けずにいた。
声をかけようか迷っていると、ちょうどオフィスから出て来た大和が恵真に気づき、近づいて何か話し出す。
恵真は立ち止まって大和を見上げ、一言何か返したあと、にっこり笑ってみせた。
それを見た伊沢は、思わずくるりと向きを変え、もと来た道を戻る。
心がざわつき、たまらず更衣室に駆け込んだ。
壁に手をついて大きく息を吐く。
(7年間、ずっと恵真をそばで見てきた。あいつの表情一つで、何を考えているのか手に取るように分かる。さっきのあいつの笑顔…見たこともないような幸せそうな顔…)
間違いない。
恵真は佐倉キャプテンが好きなんだ。
重くのしかかる現実に、伊沢は打ちひしがれて動けずにいた。