Good day !
第二章 二人の初フライト
会社にShow Up(出社)し、出社確認表にサインとメールボックスチェックをしてから、大和はその日のフライトスケジュールを確認する。
(今日は福岡往復。コーパイは、藤崎…けいしん?と読むのか。初めましてだな。いや、なんか聞いたことあるような…)
宙を見ながら、藤崎…と呟いて記憶を辿る。
(あ!先月パリ便で一緒だった伊沢が話してた同期か)
人一倍真面目な努力家だが、数々の不運に見舞われていて心配だと伊沢が言っていた同期の名前が、確か藤崎だった。
(なるほど。じゃあその点も含めて今日は気をつけておこう)
そう思いながら、フライトバッグが並べられたオフィスの一角に自分もバッグを置く。
すると、誰かが近づいてきて頭を下げた。
「佐倉キャプテン、おはようございます。本日、福岡便ご一緒させて頂く藤崎と申します。よろしくお願い致します」
「えっ!」
大和は、まじまじと相手を見つめる。
身長は165cmほどだろうか。
すらりとしたスタイルに、くりっとした瞳と柔らかいボブヘアで、パイロットの制服を着ているがどう見ても女性だった。
(え、ちょっと待て。藤崎…)
慌ててスケジュールの名前を確認する。
「ごめん、君、下の名前は?」
「あ、はい。藤崎 えまと申します」
「えま?あー、そうか。確かにそうだな」
恵真は普通に「えま」と読めるのに、勝手に男性だと思い込んで「けいしん」と読んでいた。
「あ、すまない。機長の佐倉です。今日はよろしく」
ぼんやりして、挨拶もしていなかった。
大和が改めて名乗ると、恵真ももう一度、よろしくお願い致しますと頭を下げた。
(今日は福岡往復。コーパイは、藤崎…けいしん?と読むのか。初めましてだな。いや、なんか聞いたことあるような…)
宙を見ながら、藤崎…と呟いて記憶を辿る。
(あ!先月パリ便で一緒だった伊沢が話してた同期か)
人一倍真面目な努力家だが、数々の不運に見舞われていて心配だと伊沢が言っていた同期の名前が、確か藤崎だった。
(なるほど。じゃあその点も含めて今日は気をつけておこう)
そう思いながら、フライトバッグが並べられたオフィスの一角に自分もバッグを置く。
すると、誰かが近づいてきて頭を下げた。
「佐倉キャプテン、おはようございます。本日、福岡便ご一緒させて頂く藤崎と申します。よろしくお願い致します」
「えっ!」
大和は、まじまじと相手を見つめる。
身長は165cmほどだろうか。
すらりとしたスタイルに、くりっとした瞳と柔らかいボブヘアで、パイロットの制服を着ているがどう見ても女性だった。
(え、ちょっと待て。藤崎…)
慌ててスケジュールの名前を確認する。
「ごめん、君、下の名前は?」
「あ、はい。藤崎 えまと申します」
「えま?あー、そうか。確かにそうだな」
恵真は普通に「えま」と読めるのに、勝手に男性だと思い込んで「けいしん」と読んでいた。
「あ、すまない。機長の佐倉です。今日はよろしく」
ぼんやりして、挨拶もしていなかった。
大和が改めて名乗ると、恵真ももう一度、よろしくお願い致しますと頭を下げた。