【SR】だるまさんが転んだ
山間の地に広がる花畑。
夕日で朱に染まっているが、直感的に綺麗だとは思えなかった。
「あれは…。」
「芥子畑だ。武器の試射だと知らない者達にとっては、内戦中でも生活の保障をしてくれるダルコの存在は神に近い。俺がダルコを殺したら、あの連中にチャオミンも殺されるさ。」
これまで幾度と無くヴェンの言葉は俊介にのし掛かってきたが、その度に浅はかだと自覚する以外無かった。
仮にチャオミンを国外に逃がしてから、ヴェンがダルコを殺したとしても同じ。
言葉を話せない幼いチャオミンが、ヴェン無しで生きていけるはずがない。
「芥子畑の向こうの山は大麻の群生地。山の向こうはヘロインの生成工場。その山の隣には武器の製造工場がある。」
まるで観光地に来たかのように紹介するヴェンに、俊介は身体を硬くした。
其処で働く人の全てがダルコを神に近いと思っているのなら、クーデターなど起こるはずもない。
夕日で朱に染まっているが、直感的に綺麗だとは思えなかった。
「あれは…。」
「芥子畑だ。武器の試射だと知らない者達にとっては、内戦中でも生活の保障をしてくれるダルコの存在は神に近い。俺がダルコを殺したら、あの連中にチャオミンも殺されるさ。」
これまで幾度と無くヴェンの言葉は俊介にのし掛かってきたが、その度に浅はかだと自覚する以外無かった。
仮にチャオミンを国外に逃がしてから、ヴェンがダルコを殺したとしても同じ。
言葉を話せない幼いチャオミンが、ヴェン無しで生きていけるはずがない。
「芥子畑の向こうの山は大麻の群生地。山の向こうはヘロインの生成工場。その山の隣には武器の製造工場がある。」
まるで観光地に来たかのように紹介するヴェンに、俊介は身体を硬くした。
其処で働く人の全てがダルコを神に近いと思っているのなら、クーデターなど起こるはずもない。