【SR】だるまさんが転んだ
既にジープを停め、降りて歩き出したヴェンの後に俊介は続いた。


身体中から吹き出る汗が止まらない。


それは決して、暑さから来るものではなかった。


ダルコの屋敷を前にして、俊介の緊張はピークに達している。


そんな事を気にする事はなく、ヴェンは正面の入り口に向かっていった。


ヴェンの姿に気付いた警備兵二人が、ぶら下げたライフルに手を触れる。


俊介は手を強く握り、喉を大きく上下に揺らし生唾を飲み込んだ。


「ご苦労。」


「その後ろの者はどうしたんです?」


「町を彷徨いていたから連れてきた。何か問題があるか?」
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