【SR】だるまさんが転んだ
ヴェンの手によって、ゆっくりと引かれていくドア。


俊介の肩に、自然と力が籠もっていく。


薬品や消毒液の臭いらしきものが鼻を突き、俊介は顔を顰めた。


不安や期待や興奮が交錯し、蟀谷が痙攣する。


手に滲む汗を、強く握り締めた。


「なんだ…此処は?」


俊介の目に飛び込んできたのは、名も知らぬ様々な機器と簡素なベットが一つだった。


ただ、室内に漂う雰囲気や、腰の位置まであるベットで予想は付いた。


それは、階段を下りきった時に感じたものと違わなかった。


「此処でダルマを作ってる。」
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