可愛い瑠衣くんがご執心らしい。
瑠衣「それより先輩」

澪「ん?」

瑠衣「ちょっと来て」

澪「わ、わかった」


こっちきてと手を上下にされて、瑠衣の方に歩いて行く澪。


瑠衣「ここ座って」

澪「う、うん」


ぽんぽんと瑠衣が座っているソファの横を叩かれて、その位置に腰掛けた澪。


そして、無言でぎゅっと澪を抱きしめた。


澪「……へっ?」


間抜けな声を出す澪。


瑠衣「先輩のお仕事は、これ。」

澪「ど、どう言うこと……!?か、家事するんじゃないのっ……?」

瑠衣「違うよ、僕のご機嫌取り……って言ったところかな」

澪「えええっ……!?そんなのであんなお金もらっちゃっていいの!?」



口をパクパクさせながら、必死にそう聞く澪。


瑠衣はそこじゃないと少しムカッと悔しくなる。


澪「じゃあ、もっとぎゅーする……?」
 (これがお仕事なんだよね?兄弟たちともしてるし、このぐらいならいいか)


両手を広げた澪。


瑠衣「……は?」


プツリと何か糸が切れた音がする。


瑠衣「澪先輩の男たらし」

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