可愛い瑠衣くんがご執心らしい。
初めて見るリムジンに胸を躍らせながら、瑠衣と一緒に乗り込んでいく。


澪「本当すごいね……」
(もう呆れちゃうぐらいすごい……)

瑠衣「このぐらい普通ですよ」

澪「あはは……そっか」


虚な目をしながらそう答えた澪。


車が発車して、車内で他愛ない話をしていた。


急に瑠衣が表情を曇らせる。


瑠衣「……先輩」

澪「ん?」
(あれ?なんだか暗い表情してるけど……)

瑠衣「澪先輩って、歳下好きなんですね」
(あの新ってヤツみたいな)

澪「えっ?ああ、うん」
(小さい子は好きだけど……)

瑠衣「やっぱり。」
(本当に彼氏なんじゃん……)


しょぼんとする瑠衣。


澪「か、勘違いしないでね……!?そ、その、歳下って言ったってあれだから!」
(ロリコンじゃないから……!!)


必死にそう訴える澪。

そして、今度は瑠衣が虚な顔をする。


瑠衣「あはははは……ソイツはお子ちゃまじゃないと?」

澪「そ、そうだよ?」

瑠衣「そうですか」


澪から視線を逸らす瑠衣。

尚更、怒りが募っていた。

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