【マンガシナリオ】かわいい心くんは時々オオカミ


心「そう。今作りたいと思ってるデザインのイメージにピッタリっていうか…、それ以上のモノができそうっていうか。
とにかく、はやてをモデルにしたら絶対優勝できそうな気がするんだ」

颯「ちょ、ちょっと待って、私こんなだよ!?
モデルってもっとかわいくて綺麗な子がやるものでしょ!?」

心「はやてはものすごく綺麗だよ」

颯「……っ!?」


心の言葉に真っ赤になる颯。
その表情を見て、颯に詰め寄る心。


心「…かわいい」

颯「え?」

心「はやて、ものすごくかわいい」

颯「かわ…っ!?」

心「やっぱり俺、はやてが欲しいな」


急に愛らしい表情から「男」の表情に変わる心。
真正面から颯を見つめる真剣かつどこか獣を感じさせるような瞳に、思わずときめいてしまう颯。
顔が更に赤く染まる。


心「はやてには、はやてにしかない魅力がある。
その魅力を最大限に引き立てられるような魔法を、僕がかけてみせるよ」


真剣な表情で颯に手を差し伸べる心。


心「はやてが今以上にかわいく、もっと綺麗になる魔法を僕がかけてあげる」

颯「……っ」


綺麗でかわいいお洋服は、ずっと自分には縁のないものだと思っていた。
制服のスカートですら違和感しかない私が、似合うわけがないって。

でも、突如現れたお姫様のような男の子は言った。
私に「魔法」をかけると。

何故だろう、そう言って手を差し伸べた心くんが、王子様に見えたのはーー…

< 6 / 34 >

この作品をシェア

pagetop