隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
いつも通り落ち着いた様子の隼人と、凄くハイテンションな川村唯のいる秘書室での申し送りが終わり、私は社長執務室での勤務に就いた。
「桃さんおはよう」
「おはよう、優也さん」
真っすぐに私の目を見てにっこりと笑いかける優也さんはやはり私より年下に見える。
ひょっとしたらまだ大学生でも通るのかもしれないな。そんな事を思いながら、私は優也さんを見ていた。
「どうしたの、僕の顔に何かついている?」
「いいえ、なんでもないわ」
余りにもマジマジと見つめたものだから、不審がられてしまったらしい。
昨日の夜、隼人から優也さんが学生時代にすごくモテたと聞かされてつい意識してしまった。
考えてみれば優也さんはイケメンで物腰も柔らかだし、穏やかな語り口は誠実な印象。
モテないと思う方がおかしいのだろう。
「優也さんなら素敵な女性がいっぱい寄ってくるでしょ?」
なんで私との縁談を受けたのだろうかと、それが不思議だった。
一条の名前以外にこれと言って魅力はないはずだけれど。
「何を言っているの、桃さんも十分素敵だよ」
「やめて、ふざけないでよ」
歯の浮くようなセリフを真顔で言われ、私の声が大きくなってしまった。
その時、
「騒々しいな」
不機嫌そうな顔をしたお兄ちゃんが入って来た。
「桃さんおはよう」
「おはよう、優也さん」
真っすぐに私の目を見てにっこりと笑いかける優也さんはやはり私より年下に見える。
ひょっとしたらまだ大学生でも通るのかもしれないな。そんな事を思いながら、私は優也さんを見ていた。
「どうしたの、僕の顔に何かついている?」
「いいえ、なんでもないわ」
余りにもマジマジと見つめたものだから、不審がられてしまったらしい。
昨日の夜、隼人から優也さんが学生時代にすごくモテたと聞かされてつい意識してしまった。
考えてみれば優也さんはイケメンで物腰も柔らかだし、穏やかな語り口は誠実な印象。
モテないと思う方がおかしいのだろう。
「優也さんなら素敵な女性がいっぱい寄ってくるでしょ?」
なんで私との縁談を受けたのだろうかと、それが不思議だった。
一条の名前以外にこれと言って魅力はないはずだけれど。
「何を言っているの、桃さんも十分素敵だよ」
「やめて、ふざけないでよ」
歯の浮くようなセリフを真顔で言われ、私の声が大きくなってしまった。
その時、
「騒々しいな」
不機嫌そうな顔をしたお兄ちゃんが入って来た。