隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
会社の規模が大きくなるだけ働く人の数も増えていくし、取引先の企業もお客様も多くなる。
一条プリンスホテルくらいの規模のホテルとなれば何万人もの人を日々相手にする。
当然その隅々にまで経営のトップであるお兄ちゃんの目が届くことはあり得ない。
それぞれの部署に担当者がいて、その部門ごとの責任者がいて、統括するマネージャーがいる。
みんなが信頼しあい、助け合って企業は成り立っているのだと私は思う。
しかし、どんなに気を付けていてもアクシデントやヒューマンエラーは発生する。
「できるだけ早く事実関係を確認してくれ」
「はい」
事実がどっちに転んでも、一条プリンスホテルとしてなんだかの記者発表はしなくてはならないだろう。
そうなれば、出て行くのはお兄ちゃんしかいない。
そう思うと切ないな。
「とりあえず、朝採れ野菜の産直サラダの提供は中止した方がいいと思います」
「そうだな。隼人の判断に任せる」
そんな・・・
このメニューを作るために契約してくれる農家を探し、商品となる野菜を確保し、販売するためにスタッフ達は努力してきたのに。
「それで、代わりのメニューはどうするんですか?」
さすがビジネスマン。
うろたえる私の横で、優也さんはすでにその先を見ているようだ。
一条プリンスホテルくらいの規模のホテルとなれば何万人もの人を日々相手にする。
当然その隅々にまで経営のトップであるお兄ちゃんの目が届くことはあり得ない。
それぞれの部署に担当者がいて、その部門ごとの責任者がいて、統括するマネージャーがいる。
みんなが信頼しあい、助け合って企業は成り立っているのだと私は思う。
しかし、どんなに気を付けていてもアクシデントやヒューマンエラーは発生する。
「できるだけ早く事実関係を確認してくれ」
「はい」
事実がどっちに転んでも、一条プリンスホテルとしてなんだかの記者発表はしなくてはならないだろう。
そうなれば、出て行くのはお兄ちゃんしかいない。
そう思うと切ないな。
「とりあえず、朝採れ野菜の産直サラダの提供は中止した方がいいと思います」
「そうだな。隼人の判断に任せる」
そんな・・・
このメニューを作るために契約してくれる農家を探し、商品となる野菜を確保し、販売するためにスタッフ達は努力してきたのに。
「それで、代わりのメニューはどうするんですか?」
さすがビジネスマン。
うろたえる私の横で、優也さんはすでにその先を見ているようだ。