隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
「あの、ここ?」
仕事が終わり優也さんとやって来たのは、都内の高層ビルにあるレストラン。
壁一面がガラス張りで、今はちょうど雨に濡れた夜景が美しく見える。
「すごいだろ?」
「ええ、とっても素敵」
以前隼人に案内されたマンションから見た宝石箱のような輝きとは違って、美しく演出されたステージのような煌びやかさ。
いかにも高級レストランらしくテーブルの間隔も広くとられていて、ゆったりとくつろげる空間になっている。
「今日は桃さんと最後の日だから、ここにしたんだ」
「そう、なのね」
案内されるまま席に着きオーダーも終わったところで優也さんの発した「最後の日」という言葉に引っかかった。
なんとなく含みを感じてしまったのだ。
「ところで桃さん」
「はい」
何?と優也さんに視線を向ける。
「桃さんには好きな人がいるんだったよね?」
「ああ・・・うん」
一度話してしまった手前いないとはいえず、私は頷いた。
もしどこのどいつだと聞かれれば答えられないけれど、好きな人がいることをごまかしたくはない。
「その人と結婚しようとは思わないの?」
「それは・・・ないわね」
隼人から自由を奪うようなことはしたくない。
「実は、僕も同じなんだ」
「え?」
ポカンと口を開けたまま、私は動けなくなった。
仕事が終わり優也さんとやって来たのは、都内の高層ビルにあるレストラン。
壁一面がガラス張りで、今はちょうど雨に濡れた夜景が美しく見える。
「すごいだろ?」
「ええ、とっても素敵」
以前隼人に案内されたマンションから見た宝石箱のような輝きとは違って、美しく演出されたステージのような煌びやかさ。
いかにも高級レストランらしくテーブルの間隔も広くとられていて、ゆったりとくつろげる空間になっている。
「今日は桃さんと最後の日だから、ここにしたんだ」
「そう、なのね」
案内されるまま席に着きオーダーも終わったところで優也さんの発した「最後の日」という言葉に引っかかった。
なんとなく含みを感じてしまったのだ。
「ところで桃さん」
「はい」
何?と優也さんに視線を向ける。
「桃さんには好きな人がいるんだったよね?」
「ああ・・・うん」
一度話してしまった手前いないとはいえず、私は頷いた。
もしどこのどいつだと聞かれれば答えられないけれど、好きな人がいることをごまかしたくはない。
「その人と結婚しようとは思わないの?」
「それは・・・ないわね」
隼人から自由を奪うようなことはしたくない。
「実は、僕も同じなんだ」
「え?」
ポカンと口を開けたまま、私は動けなくなった。