隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
「仕事?」
「いや、プライベートだ」

再びソファーに座りテーブルの上にスマホを戻した隼人が困った顔をしている。

「もしかして、川」

ブブブ ブブブ
今度は私のスマホに着信。

あっ。
チラッと画面を見てから、私は咄嗟に電源を切った。

「どうした?」
「何でもないわ」

電話は父さんからだった。
母さんには友達の家に寄ると伝えたけれど、仕事から帰った父さんが心配してかけてきたのだろう。
今日が私の仕事復帰だったから当然かもしれない。後でもう一度メールをしておこう。

「それで、何の話だった?」
「ああ、実は私にお見」

ブブブ ブブブ
今度はまた隼人に着信。

もー、今日は電話ばかりかかる日ね。
そんな事を思っていると、スマホを手にした隼人の表情が変わった。
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