隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
「すまない優也、突然のことで理解できないよな。こいつは俺の実の妹だ。訳があって高井家の籍にはいってはいるが、こう見えて一条家の直系だ」
戸惑っていた優也さんにお兄ちゃんが説明してくれた。
「そうですか。はじめまして桃さん、田口優也です」
今度ははっきりと私の方を見て、優也さんが右手を差し出した。
どうやら握手をしようってことらしい。
「はじめまして」
私も右手を差し出した。
その後、父や母、望愛さんも挨拶をして、みんなでお茶をいただいた。
「桃もうちのホテルの秘書課に勤務しているから、仲良くしてやってくれ」
「そうですか、来週からよろしくお願いします」
もしかして私を年上だと思っているのか、敬語のまま笑いかける笑顔がすごくかわいい。
これは秘書課のお姉さんたちの人気を集めそうだな。
「そう言えば、隼人にはもう会ったのか?」
え?
なんとか声には出さなかったけれど、名前を聞いただけで反応しそうになる自分が悲しい。
「ええ、先日ご挨拶しました」
「そうか、うちにいる間にわからないことがあれば、何でも隼人に聞くといい」
「わかりました」
やはり隼人はお兄ちゃんからも絶大な信頼を得ている。
でも、もし私と隼人とのことが知れれば、この関係は崩れてしまうだろう。
そして、私よりも隼人の方が多くのものを失うことになる。
「桃ちゃん、どうしたの?大丈夫?」
私の顔色が変わったのを感じて望愛さんが声をかけてくれた。
「ええ、平気です。最近残業続きだったから疲れているみたい。少し外の空気を吸ってきますね」
私は立ち上がり部屋の外に向かった。
戸惑っていた優也さんにお兄ちゃんが説明してくれた。
「そうですか。はじめまして桃さん、田口優也です」
今度ははっきりと私の方を見て、優也さんが右手を差し出した。
どうやら握手をしようってことらしい。
「はじめまして」
私も右手を差し出した。
その後、父や母、望愛さんも挨拶をして、みんなでお茶をいただいた。
「桃もうちのホテルの秘書課に勤務しているから、仲良くしてやってくれ」
「そうですか、来週からよろしくお願いします」
もしかして私を年上だと思っているのか、敬語のまま笑いかける笑顔がすごくかわいい。
これは秘書課のお姉さんたちの人気を集めそうだな。
「そう言えば、隼人にはもう会ったのか?」
え?
なんとか声には出さなかったけれど、名前を聞いただけで反応しそうになる自分が悲しい。
「ええ、先日ご挨拶しました」
「そうか、うちにいる間にわからないことがあれば、何でも隼人に聞くといい」
「わかりました」
やはり隼人はお兄ちゃんからも絶大な信頼を得ている。
でも、もし私と隼人とのことが知れれば、この関係は崩れてしまうだろう。
そして、私よりも隼人の方が多くのものを失うことになる。
「桃ちゃん、どうしたの?大丈夫?」
私の顔色が変わったのを感じて望愛さんが声をかけてくれた。
「ええ、平気です。最近残業続きだったから疲れているみたい。少し外の空気を吸ってきますね」
私は立ち上がり部屋の外に向かった。