隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
私はこの家に来ると毎回のように庭を散歩する。
大きくて広くて、よく手入れされたイングリッシュガーデン。
季節ごとに花が咲き、時々の植物の匂いであふれている。
その中を歩いているだけで、私は日常のストレスから解放される。
「桃さーん」
庭を歩く私の後ろから声がかかり、優也さんが駆けてきた。
「どうかしましたか?」
「いえ、僕もお供させてもらおうかなと思いまして」
「はあ」
別に目的のある散歩でもなかったため、私は優也さんと並んで歩きだした。
優也さんの身長は180センチくらいで、程よく筋肉のついた細身の体形。
決して身長が低い訳ではないが、同じ背格好のお兄ちゃんや隼人を見ているせいかあまり大きいという印象は受けない。
大きな二重の目元と存在感のある唇が、童顔でかわいらしい印象を与えている。
「桃さんは秘書課に勤務してどのくらいになるんですか?」
ちょうどおじいさま自慢のバラ園に入りウッドチップを敷き詰めた小道を歩き始めたところで、優也さんが聞いてきた。
「4年目になります。それより、敬語はやめませんか?私も優也さんと同じ25歳。同い年なんですから」
「えっ、そうなんだ」
驚いた顔をした優也さんが私を見る。
「もしかして、年上に見えてました?」
「いいえ、同じくらいかなと思っていたよ」
「本当に?」
その割には随分敬語だったけれどね。
大きくて広くて、よく手入れされたイングリッシュガーデン。
季節ごとに花が咲き、時々の植物の匂いであふれている。
その中を歩いているだけで、私は日常のストレスから解放される。
「桃さーん」
庭を歩く私の後ろから声がかかり、優也さんが駆けてきた。
「どうかしましたか?」
「いえ、僕もお供させてもらおうかなと思いまして」
「はあ」
別に目的のある散歩でもなかったため、私は優也さんと並んで歩きだした。
優也さんの身長は180センチくらいで、程よく筋肉のついた細身の体形。
決して身長が低い訳ではないが、同じ背格好のお兄ちゃんや隼人を見ているせいかあまり大きいという印象は受けない。
大きな二重の目元と存在感のある唇が、童顔でかわいらしい印象を与えている。
「桃さんは秘書課に勤務してどのくらいになるんですか?」
ちょうどおじいさま自慢のバラ園に入りウッドチップを敷き詰めた小道を歩き始めたところで、優也さんが聞いてきた。
「4年目になります。それより、敬語はやめませんか?私も優也さんと同じ25歳。同い年なんですから」
「えっ、そうなんだ」
驚いた顔をした優也さんが私を見る。
「もしかして、年上に見えてました?」
「いいえ、同じくらいかなと思っていたよ」
「本当に?」
その割には随分敬語だったけれどね。