隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
「さあここだよ」
そう言われて見上げると目の前にはそそり立つ壁。
二つのフロアをぶち抜いて作られた吹き抜けの空間に人工的につけられた凹凸のある壁とその一面に設置されたカラフルな突起物。
「これって・・・」
「ここはクライミングスタジオなんだ」
クライミング。
もちろん私だって知識としては知っているしテレビや雑誌で見たこともあるが、実物を見るのは初めてでもちろん体験したこともない。
「まさかここを上るの?」
「そうだよ」
いつも職場で見せるような穏やかな笑顔を向ける隼人さんだけれど、とてもじゃないが私には無理そう。
「私は見てるから」
「ダメダメ、ゆっくりでいいからやってみよう。絶対に楽しいから」
「いや、でも・・・」
私は渋々壁に向かった。
そう言われて見上げると目の前にはそそり立つ壁。
二つのフロアをぶち抜いて作られた吹き抜けの空間に人工的につけられた凹凸のある壁とその一面に設置されたカラフルな突起物。
「これって・・・」
「ここはクライミングスタジオなんだ」
クライミング。
もちろん私だって知識としては知っているしテレビや雑誌で見たこともあるが、実物を見るのは初めてでもちろん体験したこともない。
「まさかここを上るの?」
「そうだよ」
いつも職場で見せるような穏やかな笑顔を向ける隼人さんだけれど、とてもじゃないが私には無理そう。
「私は見てるから」
「ダメダメ、ゆっくりでいいからやってみよう。絶対に楽しいから」
「いや、でも・・・」
私は渋々壁に向かった。