隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
「望愛、こんなところにいたのか」
廊下の片隅で話し込んでいた私と望愛さんのもとに、お兄ちゃんが現れた。
「桃ちゃんに会ったからお話していたのよ」
「そうか。姿が見えないから心配したぞ」
いつもよりも改まった感のある真新しいスーツを着て綺麗に髪を整えたお兄ちゃんは、一見どこかのモデルのように見える。
少し強めの眼光も、引き締まった口元も、一条財閥の御曹司という肩書と相まってかなりのカリスマ感を漂わせる。
「はあー、こうしてみるといい男なのにね」
お兄ちゃんの中身を知っている分、ついため息が出てしまった。
「何だよ、残念だなって言い方するな。失礼な奴だな」
だって、私にとってお兄ちゃんは怒りんぼうの大魔王でしかないもの。
見た目がいい分、余計にもったいないといつも思っている。
もう少し性格が穏やかで、優しさが前面に出ていれば今以上に素敵なのに。
「ああ、ここに居たのか」
3人で立ち話をしていた私たちのもとに、今度は隼人が駆けてきた。
廊下の片隅で話し込んでいた私と望愛さんのもとに、お兄ちゃんが現れた。
「桃ちゃんに会ったからお話していたのよ」
「そうか。姿が見えないから心配したぞ」
いつもよりも改まった感のある真新しいスーツを着て綺麗に髪を整えたお兄ちゃんは、一見どこかのモデルのように見える。
少し強めの眼光も、引き締まった口元も、一条財閥の御曹司という肩書と相まってかなりのカリスマ感を漂わせる。
「はあー、こうしてみるといい男なのにね」
お兄ちゃんの中身を知っている分、ついため息が出てしまった。
「何だよ、残念だなって言い方するな。失礼な奴だな」
だって、私にとってお兄ちゃんは怒りんぼうの大魔王でしかないもの。
見た目がいい分、余計にもったいないといつも思っている。
もう少し性格が穏やかで、優しさが前面に出ていれば今以上に素敵なのに。
「ああ、ここに居たのか」
3人で立ち話をしていた私たちのもとに、今度は隼人が駆けてきた。