隠れお嬢様と敏腕上司の㊙恋愛事情
「え、お見合い?」
思わず俺の声が大きくなった。
注文して運ばれてきたモーニングを部屋で食べながら、桃が優也とのお見合い話があると言い出したのだ。
「そんなに驚かなくてもいいでしょ。今までだってお見合いの話はあったわ」
「そりゃあそうだが・・・」
もちろん今までにも、桃の見合い話は何度かあった。
養女に出したとはいえ一条財閥の直系である桃に見合い話があっても不思議ではないし、不幸な生い立ちを思って少しでもいい未来をと願う会長や高井家の思いもわからなくはない。
しかし、優也との縁談は今までの見合い話とはわけが違う。
「桃は、その話を受けるつもりなのか?」
「受けるも何も優也さんとはすでに知り合っているし一緒に仕事をする仲間なのよ、どうすることもできないじゃないの」
「それは・・・」
今までは何とか回避してきた見合い話だったが、いつか桃が見合いの席に出なくてはならない時が来るのは承知していたし、いつまでも引き延ばすことが無理なのも理解している。
しかし、優也との話はすでに縁談の段階だ。
このまま桃と優也が黙っていれば、近いうちに日取りが決まってしまうかもしれない。
「しばらく静観して、返答を求められたときに断りましょうって優也さんとも話したの」
だから大丈夫だと桃は言いたいようだが、甘いな。
これは下手すると優也の作戦かもしれない。
思わず俺の声が大きくなった。
注文して運ばれてきたモーニングを部屋で食べながら、桃が優也とのお見合い話があると言い出したのだ。
「そんなに驚かなくてもいいでしょ。今までだってお見合いの話はあったわ」
「そりゃあそうだが・・・」
もちろん今までにも、桃の見合い話は何度かあった。
養女に出したとはいえ一条財閥の直系である桃に見合い話があっても不思議ではないし、不幸な生い立ちを思って少しでもいい未来をと願う会長や高井家の思いもわからなくはない。
しかし、優也との縁談は今までの見合い話とはわけが違う。
「桃は、その話を受けるつもりなのか?」
「受けるも何も優也さんとはすでに知り合っているし一緒に仕事をする仲間なのよ、どうすることもできないじゃないの」
「それは・・・」
今までは何とか回避してきた見合い話だったが、いつか桃が見合いの席に出なくてはならない時が来るのは承知していたし、いつまでも引き延ばすことが無理なのも理解している。
しかし、優也との話はすでに縁談の段階だ。
このまま桃と優也が黙っていれば、近いうちに日取りが決まってしまうかもしれない。
「しばらく静観して、返答を求められたときに断りましょうって優也さんとも話したの」
だから大丈夫だと桃は言いたいようだが、甘いな。
これは下手すると優也の作戦かもしれない。