年下彼氏の恋愛事情。【LOVEドロップス参加作品】
あたしの頬を、ツーッと……一筋の涙が伝わるのがわかる。
疾風は、あたしの視線に気付いたのか、急に焦ったように口を開いた。
「ちっ違うんだ、和華ちゃん。コレは……じゃんけんで負けて……。
っていうか、みんなただのバイト仲間だから!」
早口で言い終わった後、すがるような瞳であたしを見つめる。
――違うよ、疾風。
あたしは、彼女との関係を知りたいんじゃない。
疾風が浮気するような男じゃないってことは……
あたしだけを好きでいてくれるってことは……
あたしがいちばんよく知ってるから……。