年下彼氏の恋愛事情。【LOVEドロップス参加作品】
あたしは震える声で言う。
「……げるんだね……」
「え……?」
「あたし以外の子は、部屋にあげるんだねっ……!!」
「ちがっ……それは……」
口ごもる疾風に、今まで我慢していた感情が、一気に爆発した。
「疾風のバカ!
大っっキライ!!」
あたしは、固まる疾風の横を全速力で通り過ぎ、そのまま一気に階段を駆け降りる。
「和華ちゃんっ!!」
あたしを呼ぶ疾風の声が聞こえたけど、絶対に振り向くことはしなかった。
すっかり冷えきった手も、涙で濡れた頬も気にならないくらい……
今はただ……
ココロが冷たい――……。