年下彼氏の恋愛事情。【LOVEドロップス参加作品】
やっぱり最初から占いなんて当てにするべきじゃなかったのかな……。
いつもは信じないくせに、良いことだけ信じようとしたから罰が当たったの?
それとも、待ち伏せなんてしたから……?
あたしはただ……疾風が大好きで。
もっと疾風に近付きたくて。
もっと疾風のことを知りたい。
そう思っただけなのに……。
しばらく走って後ろを振り返る。
……追いかけてくるわけがない。
もう呆れたよね?
『大キライ』なんて言ったあたしのこと、嫌いになったよね……?
「23にもなって、バカみたい……」
あたしの虚しい泣き声が、1月の暗い夜空に響く。
その時、遠くから微かにあたしを呼ぶ声が聞こえた。
大好きな、大好きな彼の声……。
「……和華ちゃーん」