年下彼氏の恋愛事情。【LOVEドロップス参加作品】
「……和華ちゃんっ!」
「あ……」
バレないように見るつもりだったのに、あっさり止められてしまった。
両手に煎れ立てのコーヒーを持った疾風がちょっと不機嫌な顔をしている。
「和華ちゃん、何コソコソしてんの?」
「いやーハハハ……」
もう、笑うっきゃない。
いやね?
もしかしたら、男の子のロマンを掻き立てるような本があるのかなぁって。
それを見られたくなかったのかなぁって。
「発想がワンパターンすぎ」
「えへへ……」
苦笑いするあたしを見て、疾風がハァッと軽くため息を吐く。
そして、こたつの上にコーヒーを置くと、じっとあたしを見つめて言った。
「和華ちゃん、引かない?」