琥珀色の砂時計
[3]
『虹の橋』の先は、想像とはまったく違った風景だった。
エンマ様なんて聞いたら、おどろおどろしい地獄のイメージであるけれど、ここはもっと荘厳で神聖な空気に包まれている。辿り着いたエンマ様のお城も、まるで神殿のような神々しい白亜の宮殿だった。
「柏木めのう、十九歳。間違いはないか?」
「は……はい!」
こはくに連れられて訪れた大広間にて、早速エンマ様の足元にひれ伏した。と言ってもエンマ様は遥か向こうの玉座に腰掛けている。つまりはとてつもなく巨大なお姿で、目の前に足先があるというのに、告げる口元はずっと遠くてずっと上空にあるのだ。
「う~む。この者、死ぬ予定であったか? リストには載っておらんが」
「……え?」
再び響き渡ったエンマ様の声は、とても訝しい雰囲気だった。
「では、エンマ様。めのうを生き返らせてはいただけないでしょうか?」
「こはく……?」
隣に佇むこはくが大声を張り上げた。『死者のリスト』に載っていないのにも関わらず、もし間違って死んでしまったというのなら……もしかして生き返ることも出来るのだろうか?
エンマ様なんて聞いたら、おどろおどろしい地獄のイメージであるけれど、ここはもっと荘厳で神聖な空気に包まれている。辿り着いたエンマ様のお城も、まるで神殿のような神々しい白亜の宮殿だった。
「柏木めのう、十九歳。間違いはないか?」
「は……はい!」
こはくに連れられて訪れた大広間にて、早速エンマ様の足元にひれ伏した。と言ってもエンマ様は遥か向こうの玉座に腰掛けている。つまりはとてつもなく巨大なお姿で、目の前に足先があるというのに、告げる口元はずっと遠くてずっと上空にあるのだ。
「う~む。この者、死ぬ予定であったか? リストには載っておらんが」
「……え?」
再び響き渡ったエンマ様の声は、とても訝しい雰囲気だった。
「では、エンマ様。めのうを生き返らせてはいただけないでしょうか?」
「こはく……?」
隣に佇むこはくが大声を張り上げた。『死者のリスト』に載っていないのにも関わらず、もし間違って死んでしまったというのなら……もしかして生き返ることも出来るのだろうか?