愛を知らない公爵令嬢は、二人の王子に溺愛される
私はバランスを崩し、ロイ殿下に持たれかかってしまった。


「フレアは昔から馬鹿なんだよ。皆、アルベルトが優秀だからそっちに期待してばっかりだった」

「でも、フレアは自信を無くしてる俺に言ったんだ」

「「まだ何も分からないじゃない。人は成長するのよ」って。ああ、現実の見えてない馬鹿だなって思った。でも、フレアなら一生一緒に諦めないでいてくれるんじゃないかって思ったんだ」

「俺はフレアになら甘えられるんだ。そして、フレアにも甘えて欲しい」

「フレアが馬鹿なら、俺も馬鹿だ」


ロイ殿下が私を抱きしめる。


「なぁフレア、俺を選べよ。もう、アルベルトより魅力的だろ?」


その瞬間、ロイ殿下が私を抱きしめていた手を離した。
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